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鍼灸師ハリポのコラムです。開業鍼灸師としての日常や、週1勤務の産婦人科での経験を。
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    開業鍼灸師として20年。治療の枠をこえ、よりよく生きるために心身のあり方について日々模索中
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    私も1年に1度くらいは風邪らしい風邪をひきます。

    この1週間、風邪をひいて、声が出にくかったので、患者さんは「先生、ひどそうだ」という印象を抱き、帰りがけに「お大事に」などとお言葉をいただく日々でした。(苦笑)

    このような時によくある質問が、

    「先生は、風邪をひいたときに、ご自分で鍼などをして治すのですか?」

    結論からお答えすれば、おおむね「NO」です。

    それは自分では手が届かず、必要なところに鍼が出来ないというような理由ではありません。

    私は風邪症状にはあまり介入しないほうが経過がよいと考えているからです。


    風邪の時の症状というのは、壊れた結果ではなく、体が風邪という感染症から体を防衛し、回復するための正当な自発反応と見ます。

    例えば発熱は免疫系の活性化に必要なプロセスですし、鼻水は、鼻粘膜を洗浄する機能。咳は気管の異物を排泄させる機能です。
    初期の段階で、これらの防衛反応を抑える事は、回復に「マイナス」になる可能性があるということになります。

    事実、発熱など薬で抑えると、風邪である期間が長くなるという報告を読んだことがあります。
    呼吸器の専門医は、風邪の初期の段階で咳止めは処方しないという話しを聞いたことがあります。咳を止めると肺炎のリスクが高まるからだそうです。考えてみれば当然です。

    多くの方は、風邪は初期の段階で薬を飲めば軽く済むという認識ですが、これはおおむね誤りです。
    症状を抑えるというのは、体の回復反応を抑えることであり、抑えたことで自覚症状が軽く思えても、実際はその方が、罹患期間が長かったりするものです。

    見かけの症状を軽くすることと、治すことは違う事なのですね。


    さて、今回の場合には、1週間は無介入で経過を見てました。
    1週間くらい立つと、免疫の主役が代わって抗体などが生産されてきます。
    治療や工夫で介入するならこの時期くらいからが適当でしょう。

    丁度この時期に、痰が絡んで、寝しなに咳き込むことがあったので、2日ばかり自分で必要な鍼治療をしました。
    指先のツボに刺激を与える簡単な方法なのですが、終わった途端に喉や気管が弛み拡張して、呼吸がとても楽になるのがわかります。自分で体験するたびに感心しますが、なかなかシャープな効果です。

    シャープな効果だったりするから、なおのこと「いつから介入したら、体の回復にとってメリットがあるか」が重要なポイントとなります。

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    最近はメールでご予約をいただくケースが増えています。

    ところで、メールの場合、まれにメールが届かないケースがあり得ます。

    1)送っていただいたメールが当方に届かない。
    2)当方からの返事が送信先に届かない。

    原因としては、一時的なシステム上の不都合か、迷惑メールなどを排除するメールフィルターなどの影響と思われます。

    Hotmailなど、フリーメールからの場合には発生しやすいかもしれません。
    また、携帯電話からメールを送られた方の場合、こちらからの返信メールを受け取れない設定(パソコンからのメールをうけとらない)になっていることがあります。

    メールはこまめにチェックをして、診療時間内でしたらなるべく短時間でお返事を差し上げております。
    (休診日、往診などの不在時、夜間帯を除く)
    24時間を経過しても返事がない場合には、「メール未着のケース」と考えられますので、この場合にはお電話にてお問い合わせいただければと思います。
    新聞で読んだのですが、鍼灸の治療後に、死亡する事件がおこったってご存じでしかた?

    患者さんが雑談の中でそう尋ねてきました。

    私はその事件を知らなかったので、早速ネットで検索。


    読売オンラインより
    http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20100109-OYO1T00609.htm?from=main3

    大阪府池田市の針きゅう院で昨年12月、患者の女性(当時54歳)がはり治療を受けた直後に体調不良を訴え、死亡していたことがわかった。

     池田署は、はり治療のミスが原因だった疑いがあるとみて業務上過失致死容疑で同院を捜索し、関係者から事情を聞いている。

     同署によると、女性は昨年12月15日、はり治療を受けた後に「気分が悪い」と訴え、院内のトイレで倒れているのが見つかった。翌16日朝、搬送先の病院で死亡した。

     司法解剖の結果、死因は脳に酸素が十分に供給されないことによる低酸素脳症で、同署は、はりが肺の周辺を傷つけた結果、呼吸不全に陥った可能性があるとみている。

    (2010年1月9日 読売新聞)


    日経ネットより
    http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20100109AT5C0803C08012010.html

    大阪府池田市内の鍼灸(しんきゅう)院で2009年12月、患者の女性(当時54)がはり治療を受けた直後に容体が急変し、死亡していたことが8日、捜査関係者への取材で分かった。大阪府警は治療中のミスが原因で女性が死亡した疑いがあるとみて、業務上過失致死容疑で同院を家宅捜索し、関係者から事情を聴いている。
     捜査関係者によると、女性は肩こりのため、同院に定期的に通っており、普段からはり治療を受けていた。昨年12月15日、はり治療を受けて同院を退出した直後、「気分が悪いのでトイレを借りたい」と引き返してきたという。その後、トイレ内で倒れているのが見つかり、救急車で近くの病院に運ばれたが、16日早朝に死亡した。(07:00)


    さて、報道からすると、警察では「気胸」を疑っているという印象を受けます。
    確かに、事故として「気胸」は考え得るケースですが、しかし、程なく倒れてしまうような重篤な気胸であるならば、胸痛や呼吸困難のような症状をさしおいて、単に気分が悪いというような症状であるものなのでしょうか?

    日経の方の記事では、鍼灸院を退出したあとに、トイレを借りに引き返してきたとあります。
    つまり、その時点では、気分が悪く吐きそうな「悪心」が主な症状だったと考えることができます。
    その時点で気胸を疑うような状況ではなかったことも推測できます。


    では、施術に関係があるとしたら、なにが起こっていたと言えるでしょうか。

    可能性としては、施術の後に起こりうる強い副交感神経亢進状態が考えられます。
    いわゆる「脳貧血」で気分が悪いというものです。

    この場合、血圧の低下、顔面蒼白、冷汗、悪心などが主な症状です。
    通常は、短時間でその状態は自然回復して、とくに悪影響を残しません。
    鍼灸臨床においては、普通に起こりえる想定内の反応です。

    しかし、きわめて希なケースとして、そのような症状が非常に極端に起こることも考えられます。
    自律神経の急激なシフトによって大幅な血圧の低下などのショック状態が起こった。
    それによって脳循環が低下して、脳が一定時間以上低酸素状態に陥った。

    この事件は、そんなところが理由なのではないかという気がします。
    真相解明はこれからですが、いずれにしてもきわめて特異なケースと思われます。
    今年は新型インフルエンザの騒ぎが印象的でした。
    最近になってやっとその予防接種の話しがでてきていますが、今から接種することが、本当に必要でしょうか。
    この周辺の小学校などでも流行により相次いで学級閉鎖になっている話しを耳にします。
    すでにかなり感染が広がっているわけです。


    多くの方にはいくつかの誤解があるような印象を受けます。

    まず第一に、感染しても、かならず発症するとは限らないということについての認識です。
    それと気づかない程軽症か、まったく無症状の場合もあり、健康な成人の場合、この割合が大多数と考えられます。

    「ああ、私は病気だ」となるのは、感染者の一部です。
    しかし多くの人は、感染したら発症するものだと考えている割合が多いと思われます。

    人口に占める発症者の割合は、報道などの数字から現在のところ全年代で10%くらいです。

    発症者の背部には、その何倍もの無症状の感染者がいるということになりますので、正確な数字はわかりませんが、もうかなりのヒトが感染済みということが推察されます。


    11月末の新聞報道の数字から5歳から14歳までの年代ではなぜか発症者割合が高く、その年代人口の50%がすでに発症となっています。
    そう聞くと、「ああ、子供はかかりやすいから用心が必要」と短絡的に思ってしまいます。

    しかし、ここですこし冷静に考えると、その年代であたらな発症者がでることは、今後は低いということになることがわかります。

    なぜなら、その年代の発症者がすでに5割になるということは、感染したが発症しなかった感染者も、おそらくかなりの割合存在して、つまりそろそろ「感染すべきヒトはほとんど感染しました」という状態が近いことになるからです。

    率直に、これからのタイミングで予防接種が必要とは思えません。



    次に多い誤解は、予防接種すると、インフルエンザにならない(感染しない)ということです。
    インフルエンザの予防接種は、発症した場合に、症状を軽症化することを期待するものであって、予防接種をしていても感染はします。

    学校の父兄などでは、予防接種をしない選択に、「病気を媒介して感染をひろげるつもりか!」と非難するような話しもあるようですが、これは、予防接種をしていても差があるものではなく、予防接種は感染拡大の防止には一切つながりません。
    あくまでも「個人のため」のものと認識してください。

    現在知られている数字だけから言えることは、今回の新型インフルエンザは、当初心配された程、タチの悪いものではなく、通常のインフルエンザより死亡率などはかなり低い可能性が出てきています。
    また症状も軽症のことが多いようです。

    この辺をわきまえて、新年はあらたな気持ちで迎えたいものです。
    1年を振り返っての雑感(2)です。

    当院は不妊症の相談を広く受け入れております。
    今年度は現時点で42名の新患が来院されました。

    新患で来院された方のうち、継続して通院されるのは最終的に4割程度で、多くの場合には「不妊の鍼灸治療とはどのようなものか」を一度体験する意味での来院と理解します。
    また、県内全域から来院されるので、継続的な治療が難しいケースが目立ちます。

    よって、常時十数名が継続治療を受けている状態です。

    今年の妊娠例は、報告があったものだけで次のような結果です。

    鍼灸のみ(病院での治療なし) 5名(経産婦の二人目不妊1名を含む)
    人工受精と鍼灸併用     2名
    体外受精と鍼灸併用     2名

    今年の特長としては、不妊治療を行っていたが、病院での治療は現在休止中という状態で来院された鍼灸単独治療に妊娠例が多かったことです。
    妊娠を目指す方は、病院との併用の割合が圧倒的に多く、鍼灸単独の症例は割合が少ないにもかかわらずです。
    これは、意外な結果でした。

    さらに、鍼灸単独治療による妊娠例のうち3例は、治療回数5回未満で、その3例中1名は結婚11年超での妊娠例でした。


    当院では、鍼灸治療10回で1クールと考えています。週に1度の治療なら2ヶ月半です。生理周期で2周期程度。効果を考える上で、そのくらいの経過観察が最低必要だからです。

    参考までに、今排卵された卵子は150日前から成長を始めた卵子と言われます。生理周期にして5周期をまたいで成熟卵になっているわけです。

    そのようなことを考慮すると、不妊治療は少なくても半年がかりと言えるわけですが、現実には短期間で結果につながる場合もある。

    短期間で妊娠した例は、たまたま運がよかった偶然なのか、特別の理由があるのか、来年はその辺も含めて技術を考えてゆきたいと思います。
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