鍼灸の効果にも個人差があって、レスポンスがよくないタイプから、きわめて良いものまで様々です。
さて、そういう中には「良い」を通り越して、過剰に反応するタイプというのがあります。
過剰なタイプは、神経質な感じの人に多く、いわば一種のヒステリー症状と考えることができます。
体質として過敏というわけではなく、そのときの精神状態等が背景にあって、その結果として過剰に反応するのだと思われます。
では、全部がヒステリー的かといえば例外があります。
それは、感受性が能力として繊細なタイプです。
私はこれをアート体質 (芸術家体質)と名づけました。
例えば、音でも絶対音感というのがあるでしょう。
音楽家やピアノの調律師のように、通常の人では判別できない音の周波数の違いを識別できる能力ですね。
感覚の感度が、普通の人と違う。
アート体質は、ヒステリー的に無差別に騒しくバンバン反応するのではなく、治療としての入力を、自分の身体反応で感受して「ああ!、これは良い」とか「これは、気持ちが悪い」をきちんと識別します。
その識別は、治療を提供する側からみても的確で、尊敬に値します。
しかし、本人は、周囲の状況に身体がリアルに反応するので、とても不便を感じたり、極端な場合には、社会に適応しにくい現実があるようです。
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