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鍼灸師ハリポのコラムです。開業鍼灸師としての日常や、週1勤務の産婦人科での経験を。
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    精子というと、丸みを帯びたX染色体の精子と、流線型のY染色体の精子の2種くらいしか思いつきません。
    ご存知のように、X染色体なら女の子が誕生し、Y染色体なら男の子が誕生です。


    でも、本当はそれぞれに、もっと巧妙な様々な役目があるようです。

    射精された精子は、その機能面から3つの群に分けられます。

    守備の役目を持つ精子群
    攻撃の役目を持つ精子群
    実際に卵子に向かい受精を受け持つ精子群


    守備の精子群は、今回の射精中でも比較的以前に誕生した古めの精子群で、奇型や運動能力の劣る精子群です。
    これらには腟内、あるいは、子宮頸部に堰をつくり、後から来るかもしれない「よそ者」の精子をブロックする働きがあると考えられるようです。

    攻撃の精子群は、卵子に向かう精子群を護衛するかのように振る舞い、自分の仲間の精子群と、
    あるかもしれない(よそ者の精子群)を見分ける能力があり、万一よそ者の精子がいた場合には、これを攻撃し死滅させる役目などを担っているようです。



    さて、射精された精液は、最初はドロッとして粘度が高い状態ですが、数分でさらっと液状になってきます。

    その理由としては、次の仮説が有力そうです。

    射精された精子は、古めのものから順に出てきます。
    古めのものは運動能力の低めで、最後尾に来るべき群です。
    上記でいう守備群ですね。

    そして射精最後ほど新しく元気な確率が高い。
    これは最前列にくるべき群です。

    いわば前後が逆の隊列で射精された精子が進軍に備え、理想のフォーメーションを形成するまでの時間が必要だということらしいのです。

    ここまで知って思うのは、私達が想像する以上に、「巧妙なことがおこなわれている」ということでしょう。

    話はさらに続きます。
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    不妊原因の検査の中で、血糖値を検査する項目があります。

    はじめてそれを知ったときには、その理由が分かりませんでした。

    血糖値と、不妊とが、頭の中でどうしても結びつかなかったのです。

    そのときに調べてみた要点は次のようなものです。


    前提 
       多嚢胞性卵巣症候群で不妊状態
       インスリン抵抗性の高血糖    .....1)解説へ




    1 多嚢胞性卵巣症候群 PCOSの病因は卵巣内アンドロゲンの濃度が高いことにある。卵巣が過剰にアンドロゲンを生産している。

    2 血糖値を下げるホルモンであるインスリンは、卵巣にも作用して、卵巣内のアンドロゲンの生産を高める。つまりインスリンが卵巣に過剰にアンドロゲンを生産させている。

    3 治療として、グリコラン(メトフォルミン)インスリン抵抗性の高血糖の治療薬を内服すると、インスリンの濃度が改善し、卵巣内のアンドロゲンが減少。



    アンドロゲンは男性ホルモンのことです。
    女性のホルモンであるエストロゲンが卵巣で作られるとき、最初に男性ホルモンが作られて、それが女性ホルモンに変わります。
    ですから女性の中でも男性ホルモンはあるわけです。
    インスリンというホルモンは、効力の高い男性ホルモンを卵巣に作らせてしまうということなのですね。
    これにより女性の体内に男性ホルモンが増えて、様々なトラブルにつながるというわけです。



    1) インスリン抵抗性の高血糖とは、血糖値を下げるホルモンであるインスリンへの感度が落ちて、そのために血糖値がなかなか下がらず、それに対応しようと過剰にインスリンが分泌される悪循環にある状態。
    朝方になると体の右半分が痛みます。

    このような場合、皆さんは「朝方」を何時ごろと想像するでしょうか。

    私はせいぜい4時とか5時を想像します。

    でも、この感覚はみなさんまちまちなので、具体的に時間を質問することは意外に重要です。


    この方にも尋ねてみました。

    「朝方ですね。.....それは、何時くらいのことですか?」

    「いつも2時くらいです。」


    .....やはり尋ねてみてよかったです。

    私の感覚では、それは朝方ではなく深夜ですから。

    不妊症の鍼灸治療は、どのように効果が上がっているのか、その判断がしにくいものです。

    例えば、痛みの治療なら、痛みが緩和されるとか、動作が楽になるなどといった、自覚症状の変化を感じますが、不妊治療の場合に自覚症状の変化といった要素は少ないものです。

    経過において、結果がみえる一番の窓口は基礎体温です。

    基礎体温の低温期、高温期の変化がハッキリとしてくるとか、高温期が必要な日数だけ継続できるようになるなどの傾向がでてきます。

    基礎体温でこのような変化を確認するのは3ヶ月目くらいからであることが多いと感じています。


    その他の変化は、病院の受診によって分かる場合がほとんどです。

    先日もこのようなケースがありました。


    OHSS 卵巣過剰刺激症候群で、腹部などに浮腫がおこり、状態が改善するまで、しばらく不妊治療を休止しているケース。

    病院での治療が休みの期間を利用して当院にて毎週1回鍼灸を施術。

    鍼灸8回の施術後、婦人科を受診したところ、OHSSの所見が改善。想定していた休止期間が大幅に短縮された。

    担当の医師も、なぜこんなに早く改善したのか驚いていたとのこと。
    またまた今日もありました。

    題して
    「骨密度が低下しているための腰痛」

    腰痛で、整形を受診したら、骨密度が低下しているからだから、カルシュームをたくさん食べるようにと言われた。
    デンキをかけに(理学療法)通院しているが、症状が改善しないので鍼灸を試してみようと来院した。

    このような話は標準的で、かなり多くの人が、疑いもなく受け入れてしまっていますが、骨密度が低下しているということが腰痛の原因になるということは、まずほとんどないと考えます。

    骨密度の低下は、構造的に強度が低下していることを意味しますが、強度が不足しても、だから痛みが出るわけではありません。
    以前事件になった、強度不足のマンションのようなもので、地震があれば倒壊するかもしれないが、通常の状態ではなんともないのが強度問題の本質です。

    骨密度不足は、転倒したりすると骨折の危険性が高まっているといえますが、普通に生活するなら何の問題もない。それだけの話なのですね。


    ところで、このような話のもっとも大きな問題は、そのような正しくない話によって、患者さんが問題のある「呪縛的暗示」にかかることです。

    「この腰痛の原因は、骨密度が低下したためだ。私は食事などで努力するが骨密度はまったく改善しない=私の腰痛は今後も改善しない」

    きちんと説明し、骨密度と腰痛は関係がないことを理解していただかないと、案外、治りが悪かったり、慢性化することが多い傾向です。



    このような腰痛も、腰部の筋肉の痛みであるケースがほとんどです。
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