不妊原因の検査の中で、血糖値を検査する項目があります。
はじめてそれを知ったときには、その理由が分かりませんでした。
血糖値と、不妊とが、頭の中でどうしても結びつかなかったのです。
そのときに調べてみた要点は次のようなものです。
前提
多嚢胞性卵巣症候群で不妊状態
インスリン抵抗性の高血糖 .....1)解説へ
1 多嚢胞性卵巣症候群 PCOSの病因は卵巣内アンドロゲンの濃度が高いことにある。卵巣が過剰にアンドロゲンを生産している。
2 血糖値を下げるホルモンであるインスリンは、卵巣にも作用して、卵巣内のアンドロゲンの生産を高める。つまりインスリンが卵巣に過剰にアンドロゲンを生産させている。
3 治療として、グリコラン(メトフォルミン)インスリン抵抗性の高血糖の治療薬を内服すると、インスリンの濃度が改善し、卵巣内のアンドロゲンが減少。
アンドロゲンは男性ホルモンのことです。
女性のホルモンであるエストロゲンが卵巣で作られるとき、最初に男性ホルモンが作られて、それが女性ホルモンに変わります。
ですから女性の中でも男性ホルモンはあるわけです。
インスリンというホルモンは、効力の高い男性ホルモンを卵巣に作らせてしまうということなのですね。
これにより女性の体内に男性ホルモンが増えて、様々なトラブルにつながるというわけです。
1) インスリン抵抗性の高血糖とは、血糖値を下げるホルモンであるインスリンへの感度が落ちて、そのために血糖値がなかなか下がらず、それに対応しようと過剰にインスリンが分泌される悪循環にある状態。
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