私は、脈を診るときにベットサイドに立った状態でみます。
このとき、「立つ」ことは難しいと思います。
スポーツで言えば、ゴルフにしても、野球のバッターにしても、「スタンス」がありますよね。それによって結果が大きく変わることもある。
脈を診るときにも、適当な立ち方があると、経験から考えています。
いい加減な、なにも考えない感じで立つと、集中しにくい。身体のところどころに、余分な緊張があったり、偏りがあったりと、自分の体の不具合が観えてきて、脈を診ると言う行為に感覚が集中できないのです。
経験から、理想的な立ち方は、体幹はやや前傾で股関節、膝が硬直してないい、やや抜けた感じに立てること。
そういう状態にハマルと、とても気持ちが良い。その姿勢なら、1時間でも微動だにせず立っていられる感じになる。自身の体の肉感が消えて、自分の身体が微細な粒子、気体感に感じられる。
日本語の「型にはまる」とは、本来こういうことなのでしょう。