「からだがととのう」感じを実感したことがありますか?
私の体験から表現すれば、
1 視界が明るくなり視野が広がる感じで
2 周囲の空気が澄んで、遠くの音がよく耳に届き、
3 姿勢は自然に背筋が無理なく伸びて、自己の重心位置等の身体がよく意識できて
4 呼吸は深く腹や腰に入る。
5 心は瞑想の後のように静かで、どことなく愉しい気分がする。
つまり、五感の感度が高まり、姿勢が中から正されて、心が落ち着いた状態ということになります。
私は、治療の目的をそのような「からだをととのえる」ことにおいています。
たとえ歪みのある心身でも、病気を抱えた心身でも、それなりの整いがあります。
歪みを正すから整うとか、病気が回復したから整うというのではなく、整う感じにはいつでも近づけるのです。
整えた上で回復を待つ。
治癒力を高めるとか、治すとか、そういうことを意識するのではなく、とにかく整えて、本人が発揮する心身の能力を信頼します。
このようなことはなにも治療に限ったことではありません。
あらゆる場面で出会える可能性があります。
余談ですが、私は、福島県猪苗代町にある「芳本茶寮」というところで「蕎麦」を食べると、直後に体がととのった感じをよく実感します。
そこの食事がおいしいとか、素材にこだわっているとか、そのような事はあまり関係ありません。
とにかく実感として、食べると体がととのう。あきらかに気持ちが良くなる。
だから今の私の体に合っていると思う。
そのような実感をもって、体への影響の尺度にしています。
それはなんの客観性もない絶対的な主観の世界ですが、自己にとって重要で頼りになる感覚です。
PR