当院に新患でおいでになる方のほとんどは紹介です。
ところで、先日こんなやり取りがありました。
「この前、○○という人が来たでしょう。あれ、私の兄なんです。腰が痛いっていうからここへ行ってみろと紹介したんです」
「ええ、いらっしゃいました。ご紹介いただきましてありがとうございます」
「でね、もうすっかり良くなったといっていました。紹介するときに言っておいたんです。あそこの治療は、あっさりしていて、直後に良くなっていない感じでも、2-3日後にスーッと治る。だから、そういうつもりで受けるようにって。
そしたら、兄もいっていましたよ。確かに終わった直後はそうとも思わなかったが、2日たったらスーッとなおって、お前に言われた通りだったって。」
実は、このような話はよくありまして、当院の患者さんは、自身の体験から、当院の治療結果は直後より2-3日目と実感しているようです。
体というのは、治るのにも経過や順序というのがあると思います。
治療というのは、治るようにお膳立てを調えるようなもので、いままでなんらかの条件が悪くてうまく経過しなかったものが、その悪条件が解消されることで、自然に治ってゆく。つまり治るのを妨げていたものを排除して回復を促すというイメージですね。
ですから、直後はすごく良いが2-3日後にぶり返すというのは、私の考える理想の治療ではありません。
紹介の時に、そのような話を自発的にしていただけるなら、新たに受けていただく方も経過を待つ姿勢を前提に理解できますので、とてもありがたいことです。