体の歪みというのは、車をぶつけて歪んでいるというのとはまったく違います。
車が歪んでいると言う場合には、本来そういう形ではないのに、外力によって変形してしまった状態です。
しかし、体の歪みというのは、簡単に言えば、たまたまそういう体位をとっているだけのことなのです。
形としてはなにも歪んではいません。
曲げることができるところを曲げているだけです。
では、「体の歪みとはなにか」というと、ポイントは身体感覚と実身体の不一致ということなのだと思います。
本人としては、「まっすぐ伸ばしている」と感じているのに、実際は体を曲げているという不一致です。
つまり、歪みとは「身体感覚の歪み」と言えるわけです。
そのように考えると、矯正とは形を修正することでないと言えます。
身体感覚を、いかに実態に近づけるかがテーマです。
曲がっているところを曲がっていると正しく認識できるように、感覚を補正することです。
ありがちな、曲がってところを反対に捻るような、「板金的行為」は、本当の矯正ではないと考えています。