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鍼灸師ハリポのコラムです。開業鍼灸師としての日常や、週1勤務の産婦人科での経験を。
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    開業鍼灸師として20年。治療の枠をこえ、よりよく生きるために心身のあり方について日々模索中
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    私はサークルの依頼で、気功講座を行っています。

    今日は、その講座へ参加している方が、患者さんとしていらっしゃいました。
    前回の講座の実技の中で、とても驚いた体験をしたということがきっかけだそうです。

    その方は慢性関節リウマチの方で、各関節にひどい変形があります。
    本人の話によると、その実技を行う前までは、治療をしても緩和されない股関節の痛みがあったのだけれども、数分の実技を終えた瞬間に、ほとんど痛みがなくなってしまい、その後も安定しているとのことです。

    さて、もう少し詳細に説明いたしましょう。
    その実技で行ったこととは、自分の痛い(不快)な場所と、それに関係する経穴(ツボ)の2点を同時に意識の中でとらえ意識を向け続けると、場合によっては痛みなどがなくなるというものです。
    これは私自身が、自分の不快な症状を治すのに日常的に応用し、効果を実感している技法です。

    その方は、その体験と驚きを、次のように話しています。

    左の股関節が痛かったので、その部分を感じながら、指示があったように、右手の親指の部分から順々に(肺経という経絡にそって)ツボに意識を向けてみました。
    そうして、手首のツボ(太淵)に意識を向けたとたんに、なんだか急に眠ったような感じになって、いいえ...実際になにか夢を見ていました....とにかくボーっと変な意識状態になったのは確かです。でも周辺のことはよくわかったもいました。
    それで、はい、そこまでですという声で正気に戻ったのですが、気が付くと...股関節の痛みがなくなっているので、本当に驚きました。でも、そのときにそれを言うと、他の参加者から「おかしいこと言っている」と思われそうだったので、黙っていましたが、本当にビックリです。何が起こったのでしょうか?

    どういうメカニズムでよくなるのかは、よくわかりません。
    暗示や催眠療法に近いと思う方もいるかもしれませんが、私はそれとも少し違うと感じています。
    ただ、自分自身における体験や、このような他者への再現性によって、この技法で何かが変る仕組みがあるということに対して、確信を深めています。

    痛みは、必ずしも障害を忠実に表現しているとは限らないと思います。

    自身の体験として、風邪で咽喉が腫れて痛いときにこの技法をおこなったところ、腫れ(炎症)はそのままですが、痛みはすっかりなくなった経験が何度もあります。
    このような例では、「腫れているから痛い」のではなくて、「腫れて」and「痛い」 のではないかと思うのです。
    常識に反しますが、腫れていることと痛みがあることは別なのだと感じています。
    このような話を、新潟の鍼灸師 三節さんのブログで、捻挫を例に上手に説明されていますので、是非そちらもご覧になってみてください。
    http://sansetu.exblog.jp/6752649/

    さて、このリウマチの方は、これまで比較的極端な治療を受けてきた経歴があるとのこと。
    鍼灸の治療もうけていたようですが、それは裁縫用の太い針を刺す治療で、とても苦痛であったようです。
    (裁縫用の針をつかうとは、正統な鍼灸とは言いがたいですね。そもそも裁縫用の針である真意がわかりません。ところが、現実には風変わりな治療法が人気を呼ぶ場合があるのも事実です。)

    しかし今回、局所にはなにも物理的な刺激を与えることなく、意識を向けるという思いもよらぬ方法で痛みがなくなった体験を通して、今までの治療にかなり疑問を抱いたようです。

    当院でもこの方に鍼を使いましたが、使用する鍼は極細で刺激は軽微。しかも、痛みの部位を直接刺激しない方法で治療を組み立てました。

    痛いところへ鍼をする治療を、当たり前に受けてきた方にとっては、これはかなり意外なことだと思います。
    しかし、急性の痛みならともかく、慢性の痛みに対して強力な物理刺激を繰り返し、さらに刺激がエスカレートすることは、治療というより最終的には破壊にいたるのではないでしょうか。

    いくつもの方法論があり、それなりに効果があるとして、その中から何を選択するかについては、より侵襲性の少ない方法であるべきだと考えます。

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