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鍼灸師ハリポのコラムです。開業鍼灸師としての日常や、週1勤務の産婦人科での経験を。
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    開業鍼灸師として20年。治療の枠をこえ、よりよく生きるために心身のあり方について日々模索中
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    逆子(骨盤位)のお灸治療は、次の妊娠検診の数日前に行うと都合がよい。正確な効果の確認ができるからです。

    腹部を触れば、およそどのような格好でいるか見当はつきますが、超音波などで確認するのが確かです。

    私の経験からだけ述べれば、逆子のお灸で効果がある場合には、大抵の方は1回、2回で改善しています。治療の最中から、お腹で胎児がボコボコと動く実感があって、その動きは外から見ていてもわかるくらいのこともしばしばです。

    検診の結果は電話で連絡してもらいようにお願いして。逆子が治ったかどうか、把握するようにしています。この結果は、次の妊婦さんへの説明に反映させています。

    さて、骨盤の開閉具合という観点からだけ述べれば、逆子は骨盤が開きすぎている場合に起こる傾向を感じます。妊娠によって、少ずつ骨盤は開いてくるのですが、その開きがよすぎると逆子になる印象です。

    そこで、逆子が治ったら、ほんの少し骨盤を締めておく、ちょっとした工夫をすると良いのではないかと考えているところです。そういう工夫が必要か、どのような方法が適当か、まとまりましたらお知らせしたいと思います。

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    ゆるむ しまるのリズムは、自律神経の交感神経 副交感神経の作用と考えられます。

    活動モードの交感神経 しまる

    休養モードの副交感神経 ゆるむ

    一番短いリズムとしての 「ゆるむ しまる」 は呼吸です。呼吸では、吐くときにゆるみ、吸うときにしまる。

    自律神経失調状態や心身症の方には、呼吸が苦しい(息苦しい)感じ、胸が苦しい感じなどの症状がよくありますが、これは呼吸による「ゆるむ しまる」のリズムが変調して呼吸と同期していないためだと考えます。

    次のリズムはその人なりの、作業と休憩におけるリズムでしょうか。作業によってしまりすぎると疲れた実感になる。そこで休憩をいれると、ゆるんでくるので、また作業ができるという具合です。

    1日のリズムでは睡眠と覚醒でしょう。時間軸を大きくみれば、月ごとのリズム、季節ごとのリズム、いくつものリズムによって、ゆるんだりしまったりくりかえしている。大病をすると、3年くらいかけて落ちつく感じがあるので、そういう周期のリズムもあるかもしれません。

    体調を整えるということは、つまりはこの「ゆるみ しまり」のリズムをきっちり明確に打ち出すということともいえます。痛みをとるとか、歪みを正すということは、それが目標ではなく、「ゆるむ しまる」の望ましいリズムを回復させる手段として行うものだと考えます。あくまでも身体本来のリズムを取り戻すこと。

    さて、女性の場合には、生理周期による「骨盤のゆるみ しまり」を問題にする傾向がありますが、まずは身近な着眼点として、呼吸パターンはどうなのかという点から着手すべきでしょう。最近では息を詰めている(止めている)人が多い感じです。そういう場合は呼吸によっての骨盤の「ゆるみ しまり」も活発とはいえません。まずは呼吸パターンを改善する取り組みを行う。

    同時に、睡眠と覚醒のパターンへの取り組みを行う。生理周期における骨盤のパターンは、それからですね。

    最近話題の骨盤を操作すると痩せるとか太るとかいう話も、骨盤を単純に操作すればよいと言うものではなく、このようなリズムを視野にいれてデザインしないと結果につながらないわけです。

    今回も骨盤の話を一席。

    「弛む」と「緊る」って、それぞれ実感として、どんな感じでしょうか。

    しまる感じとは、緊張して体に力が入っている感じがあるでしょう。身体の中心に向かって力が集まっている感じです。とりあえず今、試しにやってみて実感してみてください。骨盤も含めて「ぎゅー」と求心的な方向へ固定されます。

    緊張しすぎると、硬直という感じで良くないのですが、前向きな緊張といいますか、これから自発的に何かをしようとする時の、適度な緊張感は「しまり」です。

    ゆるむ感じは、そのわざと緊張させた力を脱力した時の感じです。「ホッ」としたときの感じ。そのときに起こった力の向き(ベクトル)を強調するとさらに弛んだ感じになります。

    つまり、骨盤も含めて、身体の「ゆるみ」や「しまり」というものは、関節の形の問題ばかりではなく、たとえば「精神的緊張 ストレス」など精神的、心理的状態を反映している要素もあるわけです。

    では、どのような状態が良いのかというと、「ゆるんだ」ままでも、「しまったまま」でもいけません。その場面の必要に応じて、適切に「しまり」、「ゆるみ」を切り替えられること。これを弾力性といいます。それは身体ばかりではなく、心の弾力性も視野に入ったものです。

    しまりとゆるみには、リズムがあります。一日のサイクルなら、活動している日中は「しまり」、休息のための夜は「ゆるみ」。これがうまくゆかないと、昼にだるくてやる気がないとか、夜に眠れないという感じになります。

    また女性の場合には生理周期によっても「しまりゆるみ」があります。生理時はゆるみですから、理想は休息期なのです。生理のときにうまく弛まない部分があると、そこに「痛み」を感じることがあります。生理時の頭痛などがこれに該当すると考えます。

    子犬のようなかわいい動物を見て「ああ、癒される~!!」と言う場合には、ほのぼのするといことを言いたいのでしょうね。

    頭皮をマッサージされて、「あああ、癒される」と言う場合には、脱力的に気持ちが良い感じということだとおもいます。

    最近の「癒される」という表現には、ほっとする、ほのぼのする、弛む、脱力するなどのニュアンスがこめられているのだと思いますが、一方で、それは小休止の一時的の現象で、体のリズムやパターンを変えるほどのインパクトは持っていないという意味も感じとれます。

    だとすれば、治療の後に「癒された~」と感想を述べられても、あまりほめ言葉とはいえないのかもしれません。私の考える癒しとは、やや意味が違います。

    深夜の番組で、オーラの泉と言う番組があります。江原さんと美輪さんが「スピリチュアルカウンセラー」としてゲストと話をする。話は霊的な話題なので、本物だとか、ペテン師だとか様々な意見もあるでしょうが、私はそんなことはどちらでも良いことだと思うのです。あのような話題を通して、今まで抱いていた人生の問題などに、なんらかのインパクトと変化のきっかけを与えられる。それが癒しである気がします。

    ところで、治療をおこなっていても、あるレベルの癒しに遭遇することがあります。

    別に何の会話をしていたわけでもありません。治療中に突然涙が溢れてくる。本人もどうして涙が出てくるのかわからないけれどどうしようもない。心のトラウマの中には、身体の緊張として記憶されているものがあるのでしょう。ただのコリではなく、たとえば感情のしこりだった緊張。治療でこれが弛みだす。すると様々な解放現象が起こる場合があるのですね。

    それをねらって治療をおこなっているわけではありませんが、様々な心身のトラブルが、良い意味で変化するためには、そのような反応が必要なケースもある。

    癒しとは、自律的におこる継続的な変化だと考えています。

    病名とは定義です。
    こういう症状で、こんな検査データを○○病と定義する。
    そして現代において、病名と言えばそれは西洋医学の定義のことを意味しています。
     
    病院で○○病と言われたのですが、鍼灸で治りますか?
    日常的にこんな質問を受けます。
    この質問に正確にお答えするとすれば「わかりません」です。
    なぜならば、その病名は西洋医学の定義だからです。
    東洋医学には東洋医学の定義があります。西洋医学と東洋医学では、体の観察において着眼しているものが根本的に違います。両者はプリンと茶碗蒸し位に、似ていてそうで、本質の異なるものなのです。
     
    東洋医学では、症状と体質の関係性から病気を考えます。かりに同じ症状でも、体質が違えば違うカテゴリーになる場合もありえます。
    また、東洋医学には、病気を定義しないまま、どの治療パターンに該当する症状、体質なのかで決定する概念があります。
    どういうことかというと、例えば整形外科において、○○腰痛症であっても、変形性の膝痛であても、難しい名前の肩の病気だとしても、その結果、治療パターンは湿布と鎮痛薬だとします。
    部位が違うとか、病気のメカニズムなどで、詳しく分類してみても、治療上はあまり意味をなしていないのです。だったら最初から「湿布と鎮痛薬で対処する症候群」という定義があればよいのではないか。東洋医学のこういう発想はとてもユニークと言えるでしょう。
     
    そのような違いがあるため、例えば○○性腰痛症ですと病院で診断されたという場合でも、東洋医学では、泌尿生殖器系を治療するべきだとか、消化器系を治療すべきとか、まったく違う結論や治療方針になることもあります。
    「いいや、整形的疾患なのです。消化器系など関係ありません!」と言われても、観点の違うところで分類しているのですから、この矛盾は当然と言えば当然です。どちらが正しいかではなく世界が違う。
     
    でもご安心ください。このようなややこしい話を、患者さんにすることはありません。
    治るかと聞かれれば、東洋医学の立場からという前提で、わかりやすくお答えするように心がけています。
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